毎回のごとく昨日の話、ですが。
ちょっとした探し物をしていて、
中古のパイプオルガンを専門に扱っているオルガン屋さんに行ってきました。
ここのお店(「店」というのだかなんだか......)は、今年の3月に別のオルガン屋さんから紹介されて知りました。
その時は特に探し物もなにもなく、でも、
「とにかく面白いので、近くに行く事があれば是非立ち寄ってやってください」
と、その知り合いのオルガン屋さんに勧められたので、ひやかしがてら行ってみたら、
「たーーーのしい!!!」
♪ヽ(´▽`)/♪ヽ(´▽`)/♪ヽ(´▽`)/
古い、と言っても19世紀ぐらいのだけれど、イギリスのオルガンがたくさんあり、戦後の50年代から70年代にかけてのオルガン運動(Orgelbewegung)の時代の楽器もたくさんあり。マルセイユの劇場にあった、というカヴァイェ=コールのオルガンまであった。ピアノも19世紀のものや20世紀初頭のベヒシュタインなんかがわんさかと置いてあって、社長さんたら、
「どれを触ってもいいですよー!」
って.......
♪~♪ d(⌒o⌒)b♪~♪
一日中でも遊んでいられそうな、オルガニスト天国......というか、大きなお遊び場。
で、昨日は、所用があったので、もう一度遊びに、もとい、話し合いに行ってまいりました。
昔、教会だった建物の中に、このオルガニスト天国はあります。
中は、こんなふう。
そのまま持ち帰っても(って、ちょっと無理だけど)すぐ弾ける楽器から、まだ修理中の楽器、そしてパイプや部品だけ売っているもの、いろいろな楽器がところ狭しと置いてあります。
ここの社長さんの何が魅力的か、というと、とにかく、楽器を愛している人、というのがひしひしと伝わってくることです。
どんな楽器でもそれなりの価値がある。
特に古い楽器は、今、価値がなさそうでぼろぼろに見えても、捨ててしまったら存在しなくなってしまう。今の趣味に合わないから、というだけで廃棄してしまったら、次の世代に伝えていくものがなくなってしまう。だから、なるべく、楽器の個性を愛してくれて、その楽器自体を(改造したりするのではなく)大切にしてくれる人へ渡すのが、私の仕事です......って、胸をはっている。
そう信じているから、本当に、必要とされている楽器が必要としている人のところへちゃんと貰われていきますよ、って、言っていた。
ちなみに、ホームページはこちら
http://www.gebrauchtorgel.eu/de/
日本語もあります。
http://www.pipeorgans.jp/jp/
教会や施設でパイプオルガンをお探しの時、でも、新品程の予算がない場合など、是非、ホームページをのぞいてみてください。
現代のパイプオルガンにはない、ふんわりあたたかで、どことなく懐かしい響きを持つ楽器が、新しい生活を待っているかも知れません。
ここは、オルガニストの天国だけではなく、楽器が生まれ変わる場所でもあるようです。