風琴亭

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グレゴリオ聖歌の楽譜の読み方2 詩編唱の基本

少しずつ書きます、と言いながら、結構無駄話が多かったわたくしのぶろグ(今日も又やってくれるマック君。)。
グレゴリオ聖歌お目当てにいらしてくださっていた方、どうもお待たせいたしまして、すみませんでした......。(オルガンの方もそういえば、しばらく書いていませんでした......)
えぇっと、今日は、詩編唱について書きますね。

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これは詩編98編の1節(1番と2番のテキスト)に栄唱(Doxologie)の一つであるGloria Patri, et Filio, et Spiritui Sancto
Sicut erat in principio, et nunc, et semper, et in saecula saeculorum. Amen.
がついたものです。
栄唱は、カトリックの典礼で詩編の最後に唱えられる三位一体の神への賛美です。
この言葉はラテン語で歌うグレゴリオ聖歌には、しょっちゅう出てきますので、憶えておかれると便利です。

まず、ド音記号の位置を見ますと、上から2段目にありますので、最初の2つの音符がソとラであることが判ります。
ソとラの次には上から下まで点々で繋がった線がひいてあります。
この点々線(破線っていう名前でしたっけ?ちょっと日本語に自信がない。)の前の部分を「発唱部」と言います。
この発唱部のソとラに、最初の言葉「Cantate」の最初の母音、Canとtaを当てはめます。
そしてその次の、左右に小さい上下の線が付いた白抜きの四角い音符、これを「保音部」と言いますが、この音で、その次のテキストを歌います。
この詩編の場合、「...te Domino canticum」までです。

「canticum」の次の言葉の「novum」、この「no」の下に、線が入っています。
この印は、この母音で、次の音に変わるんだよ、という意味です。

この譜面では、最初の白抜きの保音部の次に括弧で囲まれた黒い音符があり、その次に又、白抜きの音符が出てきます。
これは、詩編の節が長く、一息で歌う事が難しい節はここでとりあえず括弧の音符へと移行して、息を吸って、又次の保音部から始めますよっという意味なのですが、
この音符を必要とするときには、詩編のテキストの方に十字の印がついています。

この詩編ではその必要がないので、とりあえず括弧の黒音符(ラ)と、次の白抜きドは無視して結構です。

大事なのは、novumのnoの母音のときに、上に斜めチョンの印が付いたレの音に移行することです。
これは、詩編の半節の中の最後の言葉のアクセントが「novum」の「no」についているので、ここで音が保音部から中間部へ変わる、ということなのです。

斜めチョンのレの次には、括弧にはいったドがありますが、このドは、必要に応じて歌ってください、という意味です。
即ち、novumという言葉は2つの母音から成り立っていて、noの方にアクセントがあるので、アクセントのついていないvumは括弧の黒ドの音で歌います。
ここに、novumではなく、母音一つから成り立っている言葉があったとしたら、この括弧黒ドはいらない、ということになります。

そして。

まんなかの線、これはとても大事です。

線の下に星印がついていますね。

この星印のところで、大きな大きなお休みを取ってください。
お休みの間には、novumの言葉が残響10秒の聖堂で2回響くぐらいです。
この間に、今歌ったお祈りの言葉をしっかりと心に染み渡らせてください。

その後。
次の白抜きドでquia mirabi まで歌い、li-a fe-citの母音をそれぞれ黒い音符のシ・ド・ラ・ソに当てはめていきます。

これで一節が歌えました。
が、
気を抜いてはいけません。
一節めを歌い終わったら、今度は、つかさず2節めを歌うのです。

でも、2節め以降は、「発唱部」を必要とせず、いきなり「保音部」のドの音から歌いだしますので、Salvavit sibi dextra を全てドの音で歌います。
そして、eiusのeの下に線が入っていますので、この母音で次の斜めチョンのレを歌い、iusを括弧のドで歌います。
iusには、i とuの両方の母音が含まれていますが、この場合iはjとして読みますのでユと発音します。

で、又、間をしっかりおいて、et brachium sanctum eiusを歌うのですが、sanctumのsanより黒い音符へと移行します。

3節のGloria Patri, et Filioのlioの部分は下括弧で囲まれています。
これは、この2つの母音を、同じ音で歌ってくださいね、という印なので、
Gloria Patri etまでドで歌い、Fiをレで、そしてlioを次のドで歌います。

後は、同じ様に、まず、歌っていきましょう。

これが、基本の基本です。
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by mausmirabilis | 2008-05-27 19:17 | グレゴリオ聖歌