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風琴亭

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見つけたもの。見つかっていないもの。

段ボールを開けていくと、忘れていたいろいろなものがでてくる。
特に、ドイツで丁度1年前に荷物をつくり、日本に着いてからも開けずにそのままにしておいたものなど。
今日は年休を頂いて自分の部屋のものをすこしずつ片付けて。
こんな楽譜、あんな楽譜が出て来た。
特に、合唱の楽譜なんか。
合唱指導(聖歌隊指導)はドイツでの仕事をやめてから全く縁遠くなってしまった。
でも、学生時代にしごかれた楽譜や試験曲の楽譜、ケルンでの聖歌隊で指揮をした楽譜などを発見。(泣きながらオーケストラの指揮の練習とかってしたなぁ。)
その他1960、70年代に作られたドイツの「新しい教会の歌」の歌集とか。もう忘れられているものばかりだけど。
1900年代の聖歌集なんかもある。見ていてすごく面白い。論文のネタになるかも?って思った。
私って、本当は教会音楽家だったんだ、って改めて思った。ドイツでの教会音楽が私の居場所だったし、オルガニストとしての自分のホームグラウンド。
今は日本の教会にも教会音楽にも縁遠くなってしまっているけれど。

これから私ってどうなるんだろう。
今の仕事も斬新だし、毎日新しい発見があって楽しい。学生も本当にいい子たち。私が音大生だったころよりも、あの子たちは余程大人で人間ができている。先生になる子たちなので、その子たちの教育に関わることができるということは、間接的ではあるけれども何らかの形で社会の未来に貢献できるのではないかと思えることもやりがいがある。これは、ドイツで聖歌隊や音楽早期教育に関わる教会音楽をしていた時とそんなに違わない。それから、周りの先生方も、本当にいい方ばかりなのでとても救われる。もし、何か少しいやなことがあっても、少なくとも十字架が上にかかっているところでのできごとではないので、まあ人間同士のこととして割り切れる。
勿論学校での業務が第一だから自由業のときよりも制約はあるけれど、コンサートは研究活動として認めてもらえるのはとてもありがたいし、どこかの教会内のように「コンサートを弾くのはアンタの勝手だから教会で練習されると邪魔」と言う専門部外者である奏楽奉仕者もいない。コンサートやリサイタルは毎週のようにある時期に(もちろん全て異なるプログラム)、週に一日しかない研修日(練習ができる日)に非常勤講師をしている朝の業務と夜の業務の間にご飯すら食べずに時間をひねり出して練習をしにいった先の自分の母教会でそんなことを言われると、何だか変だと思う。音量だって一番抑えて殆ど聞こえないようなものを使っていた。私は自分をプレゼンテーションしたくて弾いている訳ではない。他に同じように無償で同様もしくはそれ以上のクォリティーでオルガンを弾いてくれる人がもっといれば、どんなに楽だろう。ドイツの教会音楽の世界ではそれが当たり前だった。でも、オルガンを通して心の豊かさが伝えられるのではないかと、またオルガンという楽器を知って欲しく、オルガンの土壌となった教会=宗教=心のことを感じて、もしくは考える機会になるかと、そして心が豊かになれば社会も豊かになれるだろうと、ほんの少しの波紋しか起こすことはできないけれど、自分にできる形で活動をしているだけなのに。

でも、日本のカトリック教会の典礼そのものにおいても教会音楽家である自分の居場所がなんだか無いような気がするのも否めない。
教会音楽そのものは、もっともっと福音の告知であり得る可能性をもっていると思う。誤解を招きたくないので言うけれど、今のカトリックの典礼聖歌を批判しているのではない。言いたいのは、教会音楽の宝というものは、現行の典礼聖歌だけではなく、もっともっとたくさんの限りない程の宝がまだごろごろと転がっているのに、その使い方が日本では一般的には知られていないし、知られようともしていないのではないかとも思うということ。それが、すごくもどかしい。知りたい、聴きたい、演奏したい、という人々は、教会の外にたくさんいる。何か橋をかけることはできないのか?橋をかけることができないのなら、わらじを結うことはできないのか?音楽が心に届き、そこに喜びと幸せが生まれることができれば、手に取ることはできず目に見ることもできない心というものを動かすことができると思う。

今回の引っ越しで、忘れていたたくさんの思い出と経験は、また、みつかった。
でも、今、自分が動きたくても動けないのがもどかしく、どうすればいいのかが見つけられない。

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そして、ドイツの家の地下から持って来たワインも再発見。^^
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by mausmirabilis | 2014-03-28 04:19