少し時期外れの話題なのだけれど、ドイツでは、Adventskerze・アドヴェンツケルツェ(待降節のろうそく)というものが、あります。
正統派なのは、もみの木やフラワーアレンジメントのリースやアレンジに、ろうそくを4本たてたもの。
クリスマスの前の四週間前の週末から「待降節」という、クリスマス前の心の準備をする週間が始まるので、第一降誕節の週末は一本めのろうそくを、その次の週は一本めと二本めのろうそくを......というように、灯してゆくと、クリスマスの前には4本のろうそくが灯りそろい、主の降誕に伴って近づく光の訪れを象徴すると共に、私たちの心の光も明るくなっていく...ということなど、いろいろなことを表しています。
そもそも、ドイツでは、生活の場に蛍光灯はあまり好んで使われないもの。
暗いのが普通の時期が多い土地なので、私の知っているドイツ人も、よく、部屋の中が真っ暗になっても、電気もつけずに仕事や作業をしている人が多い。
で、そんな暗い中でのろうそくの光とは、空気によって揺らいだりして、一定ではないのだけれども、暖かくって、柔らかくって、特に冬の季節には、なくてはならない存在。
なんだか、そんな癖が抜けきらなくって、日本に住居を移してからも、食卓のろうそくがないと落ちつかない気分になる。
クリスマスのリースの材料になる、もみや杉の木も手に入らないし、何だか作っている余裕もなかったりして、我が家のAdventskerzeは「禅バージョン」と笑いながら言っているぐらい、良く言えばシンプルな、はっきり言えば手抜きのもの。
ご覧の通り、ikeaで買ったろうそく立てを並べただけ。
でも、こんなのでも、灯るろうそくが一つずつ増えていくのは、何ともうれしい。
で、クリスマスが来て、現在の典礼暦では1月6日の主の公現の祝日をもって、降誕節が終わる...とされているけれど、その昔は2月2日まで降誕節だったので、何となく気分的に、ろうそくをまだ、そのままにしておこうか、どうしようか......と、この時期になると迷ってしまう。
でも、今年は、この間ドイツで買って来た「天使のろうそく」というものが気になっていたので、今日から灯してみることにしました。
こんなの。
で、灯しているとだんだんと、天使の翼のようになっていくので、「天使のろうそく」というらしい。(今日は珍しく梅酒の気分〜。)
このろうそく、ちゃんと下まで燃えるんだろうか?
ちょっと気になる......。