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風琴亭

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いつも、いる。

先週水曜日の朝。
差し込む朝日と共に、父が帰天しました。

ずっと調子が良くなかったのですが、私がドイツから帰ってくるのを待っていてくれたかのように、4月に入ってから、めためたともっと調子が悪くなっていって。
最後の10日間は日中病院につきっきり。
そして、最後の二夜は、病院に泊まり込み。

私が子供の頃から単身赴任で週末しか家に帰ってこれず、私自身が中学を卒業してからドイツへ行ってしまったこともあり、又、二人ともあまり口数の多い方でもないため、一緒にいる時間も少なければ、話す時間も少なかった。
でも、この最後の10日間で、何だか一番大事なことをたくさん話せたような気がする。

多分、一番大事だったのは、肉体は死んでも何も残らないのではなくて、魂がずっと光と愛に包まれた一番幸せな状態でいられるって、お互いに確かめあえたこと。
そんな準備の期間が与えられたのは、とても幸せだったと思うし、感謝している。

父が逝ったその瞬間から、悲しい、寂しい、というよりは、父が今いる幸せの真っただ中からその幸せを分けてくれているような暖かさと力強さに包まれ続けている。
by mausmirabilis | 2009-04-20 22:44 | 風琴徒然 | Comments(4)
Commented by さと at 2009-04-21 04:06 x
このごろブログ更新が止まってしまっていたので、
どうしたのかな…って思いました。
そうだったんですね…大変でしたね。

私も6年前に父が他界したので、
今のvox mausesさんの気持ち、何となく理解できる気がします。
私の場合、突然の別れだったので、
何の準備もなく断ち切られた感がいまだに残っています。

最後の10日間は、お父様とvox mausesさんにとって
本当に貴重な時間でしたね。
vox mausesさんの心の中に、お父様の魂は
ずっと宿り続けると思います。
しばらくは日常の中に
今回の「肉体とのお別れ」を実感する瞬間瞬間があって、
つらい気持ちになることもあると思いますが…。

お父様のご冥福を心からお祈り申し上げます。
Commented by mausmirabilis at 2009-04-21 08:00
さとさま、
心のこもったコメント、本当にありがとう。
そう、そんな訳で、ブログを綴る精神的な余裕がなかったの。
ご心配をおかけしまして失礼いたしました。

さとさんのところは、急だったのね。みなさま、おつらかったでしょう。
うちは、本人も含めて納得ずくで帰天したと思うし、最後の数日は本人が本当に辛い思いをしたので、良かったね...と思えるだけ、有り難く思っているところです。
退職するまでは「いない」のが普通の父親だったので、まだ、何だかそのうちにひょこんと帰ってきても不思議ではないように思われる瞬間が度々。慣れるまでにもう少しかかるかも。
Commented by cecilia_orgel at 2009-05-04 14:40
Ceciliaです。

私の父は1昨年の待降節第4主日に亡くなりました。発病して2カ月。あっという間の出来事でした。
ちょうどその1年前にドイツから帰国していたので、父の最後の日々を共に過ごすことは良かったと思っています。
mausmirabilis さんも最後に良い時を持つことができて良かったですね。
父と娘って何となく話す機会も少ないですね。私の父も長い間単身赴任でしたので、接し方が上手に出来ず、今になって「ああすればよかったかな」なんて思ったり。
1年以上たった今も、ふっと寂しくなったり、悲しくなったりしますが、
父は私の心の中に生きていると思います。

お父様の永遠の安息をお祈りいたします。
Commented by mausmirabilis at 2009-05-08 19:00
Ceciliaさま、
お返事が遅くなってごめんなさい!承認制にしてあるのですが、見落としてしまっていたようです。
暖かいコメント、ありがとうございます。
Ceciliaさんも辛い思いをされたのでしょうね。2ヶ月ってあっという間ですね。
でも、「心の中に生きている」、本当にそんな感じがします。生きているのにいなかった時よりも、ずっと近くにいつもいるみたい。
「今、会えなくなる時は、いつでも会える時になるんだよ」って話したことを肯定してくれているみたいです。
優しいコメント、本当にありがとう。